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2016年9月3日土曜日

【TED】ステラ・ヤング: 私は皆さんの感動の対象ではありません、どうぞよろしく・・・の感想

https://www.ted.com/talks/stella_young_i_m_not_your_inspiration_thank_you_very_much?language=ja
Japanese translation by Mari Arimitsu, reviewed by Emi Kamiya.

僕がTEDのトークの中で好きなのは、想像力を掻き立てられる技術的な新しいジャンルなのだけれど、この度ちょっと趣旨が異なる動画を見たのは、ニュースで「感動ポルノ」という言葉が目に入ってきて、それがこの動画で使われている言葉だと知ったから。

あえて「ポルノ」と言っているのは、ある特定の人たちをモノ扱いして他の人が得するようになっているからです
(動画中より)

この「得」というのは、現状に不満を持つ人が障害者を見て、「私も頑張ろう」と勇気づけられるといったことだ。
動画が進むうちに、障害を持つ人が現実に即した努力をしているのを、感動の対象にしないで欲しい・・・それは普通のことなのだからという彼女の意見を、徐々に飲み込まざるを得ない(これは多くの障害者のうちの意見の一つなのだと分かりながらも)。
トーク中の彼女のテーマは一つ。障害者に対し、低い期待を持ち、ただ生活や日常への努力をしているだけでむやみに感動をすることは、不平等で、彼らをモノ扱いしているという。
我々がケーススタディで善しと教育されてきたことが、その実はとても迷惑なのだと気付かされたとき、その上に積み重ねていた価値観が大きいほど、ショックも大きい。
障害は悪いことではない。ゆえに、生きているだけで障害者は良いことをしたということではない。障害を悪いことというのは、社会がそういう嘘を教えているのだからと、彼女は言う。
当たり前だが、僕がその言葉を発するのはとても難しい。しかし、聞いてよかったと思う言葉なのは違いない。
自虐的な話もなく、気づきの多いジョークを交えた社会への訴えが、200万以上の再生を起こしている。

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